採算度外視の1000円カバンで着物を広める【猫椿】

interview

西田 由樹にしだ ゆき

カバンを中心としたファッションアイテムを主に制作するブランド“猫椿”を運営する。カバンはかなりのリピート率を誇る人気商品。

和柄のバッグや昭和雑貨を中心とした和のアイテム、着物リメイクアイテムを多数展開するブランド“猫椿”を運営する西田さん。

1000円トートバッグなど、驚きの安さのアイテムを展開するのには、西田さんの熱い想いがありました。

今回は、そんな西田さんに、猫椿のブランド紹介活動に対するこだわり今後挑戦してみたいことなどをうかがいました。

目次

猫椿の活動内容紹介

猫椿サムネ

——— 猫椿のブランドについて教えてください。

西田由樹さん(以下、西田):古い着物を現代風にパターンを起こして、今でもカジュアルに着れるもの、使えるものを考えて作っています。

また、現在は着物をリメイクした和のテイストのカバンをメインで制作しています。若い方から年配の方まで幅広い方に、日本の伝統文化を伝えていき、和のアイテムをファッションに取り入れるようになってほしいなと思っています。

——— 服のリメイクはされていないのですか?

西田:そうですね。依頼をいただいたら、一応していますが、現状なかなか手が回っていません

カバンの方をメインでやってきたのと、お客さんも普段持ちにできるカバンをお求めになる方が多いので、なかなかできていません。

もちろん、空いた時間で洋服の作成やパターン起こしはおこなっています。

——— 商品はどちらで販売されているのですか?

西田:店舗は構えていなくて、大阪の四天王寺の骨董市京都の北野天満宮の骨董市にそれぞれ月1回ほど出店しています。

やはり、店舗を構えてしまうと、その分コストがかかってしまうので、お客さんに少しでも商品を安く提供できるように、今の形にしています。

猫椿を始めたきっかけ

猫椿傘

——— 着物カジュアルのブランドを始めたきっかけというのは何かあったのですか?

西田:私の母が能をしていまして、普段から着物を着ていたこともあって、昔から和に携わってきました。

その中で、着物の柄や着物の良さというのを伝えていきたいなと感じたのと、着物は着付けが難しかったりとすぐに着れるものではないので、着物を簡単にカジュアルに着てもらいたいという想いから、今の猫椿を始めました。

また、手にしてもらえるものから始めたいという想いもあったので、カバンを作ることから始めて、徐々に制作アイテムの幅も広げています。

活動の上で大切にしていること

猫椿モデル2人

——— 活動をするうえで、こだわっていることや大切にしていることはありますか?

西田:すぐに手にしてもらいたいので、買いやすいお値段で商品を提供することです。

今はショルダーバッグなどアイテム数も増えていますが、1番初めに始めたのが、和柄の1000円トートバッグだったんですよ。

その目玉商品、サービス商品を目当てに買いに来てくださるお客さんもいらっしゃるので、値段をあげていません。

——— 着物のリメイクの相場などから考えると、ものすごく安くないですか?

西田:京都では特に、びっくりされますね。ただ、周りにももちろん着物の帯のリメイクのカバンなどを出しているお店もありますが、色々回って最終的に私たちのところに来て下さるお客さんもいらっしゃいます。

また、四天王寺や北野天満宮の骨董市開催時に町を歩いていると、猫椿のカバンを持ってくださっている方が結構いるんですよ。

その嬉しさというか、広まっていっているのを目にすると、儲けという部分はなかなか考えられないですね。

ほぼすべてのものが値上がりしているので、正直かなりきついんですけど、できるとこまではこの価格で頑張っていこうと思っています。

——— ほかの価格帯の商品もあるのですか?

西田:当然1000円のカバンばかりではなく、酒屋さんが使ってた前掛けエプロンをリメイクしてカバンを作ったりもしています。なかなか出てこない前掛けというのもあるので、それによって値段があがると1万円近くすることもあります。

社会に与える影響

——— 猫椿さんが活動する中で、社会にこういう影響を与えたいなといったものはありますか?

西田:私たちの商品を購入してもらって、ファッションを含めた日本の古き良き文化を、海外に持ち帰っていただき、そこで広めてもらうことで、少しでも和の文化を残すことに貢献したいです。

今まで受け継がれてきたものという部分があるので、カバン1つ作るにしても、気持ちの入り方もやはり違います。

こうした人の想いという部分もブランドを通して伝えられると嬉しいです。

やっぱり眠っている帯とかでもいいものなので、そういうものをカタチを変えてでも、ずっと引き継いで、持ってもらいたい・使ってもらいたいと思っています。

ブランドとしてのこれからの展望や計画

ギター

——— 猫椿としてこれから予定していることなどはありますか?

西田:羽織や着物も一緒に置いたり、販売の時に着たりしているんですけど、若い男性の方や海外の方に、その羽織が欲しい・リメイクしてほしいと言われることも多くあります。

なので、カバンだけではなく、服や羽織にも力をいれていき、広めていければいいなと考えています。

また、今すぐにはどうしても無理なんですけれども、最終的には海外にも出店したいと思っています。

まとめ

猫椿サムネイル

今回は、猫椿の西田さんに活動内容や、ブランドを運営するうえで大切にしていること今後の展望などをお話いただきました。

西田さん、今回はインタビューをお受けいただき、ありがとうございました。

四天王寺と北野天満宮でそれぞれ月1回ほど骨董市に出店されているので、気になる方はぜひ実際に訪れて、カバンの良さと商品の安さのギャップを体感してみてください。

最新の骨董市出店情報は猫椿さんのインスタグラムで、毎月更新されているので、ぜひチェックしてみてください。

猫椿

Instagram:nekotubaki1000

出店情報

毎月21日 22日 大阪四天王寺骨董市 和労堂横にて出店(お彼岸は出店なし)

毎月25日 京都 北野天満宮骨董市

月によって変わることもあるため、最新情報は随時Instagramを確認してください。

最後までご覧いただき、ありがとうございました。

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この記事を書いた人

はじめまして、和-Yamato-です。
私たちは近年の日本経済/着物業界の衰退に対し、
着物リメイクという切り口で新たな突破口となります。
私たちは着物のリメイクを”Kimono Casual”と呼び、
海外への普及を目標としています。

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