“想いは必ず伝わる”1つ1つ真剣に着物に向きあう【Kanataから】

interview

織ものメイクKanataから

京都で着物ドレスや茶道ドレスの制作をおこなう
愛されてきた歴史をもつ着物や反物、帯などを新しいかたちに変えて世の中に発信している

着物ドレス茶道ドレスといったアイテムをメルカリShopsで展開している“織ものメイクKanataから”。

今でこそ着物と向き合う日々を過ごしているものの、活動以前は全く着物との関わりがなかったそうです。

なぜ今の“織ものメイクKanataから”を始めたのか、そのきっかけ活動内容大切にしていること今後の目標などをうかがいました。

目次

着物カジュアルを始めたきっかけ

——— 活動を始めたきっかけを教えてください。

織ものメイクKanataからさん(以下、Kanata):私の生き方を変えてくださった方から受け継ぐ形で今の事業を始めました。目に見えるものも見えないものも、人間も動物も植物も、すべてを大切にされている方で、その方のもとで色々勉強させてもらっていました。

その方は、「歴史ある着物が京都市だけで1年で数万トン焼却されている」という話を聞いて、何とかしたいという想いになったそうです。着物をお洋服にして着て歩くことで、それを見た人に少しでも着物の素晴らしさを知っていただけるのでは、という気持ちから、事業として始められました。

そこで私は、販売や縫い手さんとのやりとりなどを担当していました。

その方が、別の事業に移られることになったので、名乗りをあげて引き継がせていただきました。

——— もともと着物や日本の伝統文化に興味があったのですか?

Kanata:もともとはコンピューター会社に勤めていて、着物や文化とはまったく無縁の生活をしていました

でもこの事業に携わるうちに、この事業を絶やしてはいけないなという風にすごく思うようになりました。

わたし自身、30年前に東京から京都に嫁ぎ、日常生活の中に普通に「伝統や文化」があることにびっくりしました。日々の生活から「伝統や文化」を感じながら、長年着物の仕事に携わってきた主人の母から着物のことを学んだり、お茶の世界にもちょっと足を踏み入れたりして、4,5年ほど経っています。

——— 以前は別の名前のブランドさんだったのですか?

Kanata:そうですね。“Kanata”を立ち上げてからは、受け継いだパターンをもとに、そこからは私がやるしかないので、想いに賛同してくださる製作者さんたちに協力してもらってチームでデザインや製作をすすめています。

Kanataの活動内容

——— “Kanata”の事業内容を教えてください。

Kanata:愛されてきた歴史をもつ着物や反物、帯などを新しいかたちに変えて世の中に出すことです。

茶道のお稽古にも着られるドレスや、若い世代から年を重ねた方まで幅広く、気軽に日常使いできるような服を作って販売しています。オーダーメイドもお受けしています。

“織ものメイクKanataから” には、織ものすべてから新しいものを作るという意味、そしてそれをKanataから彼方(未来に、永遠に)に発信しますという意味を込めています。

ブランドとして大切にしているところ

——— ブランドとして特に大切にしているところやこだわりはありますか?

Kanata:繰り返し言っていますが、1つは想いは必ず伝わるというところです。

自分が1つ1つ真剣に着物に向きあい、どういう形にすれば着物が喜ぶかなというのをすごく大事にしています。

物事が起こるのは必ず、目に見える部分と見えない影響の2つの原因、要因があると教わりました。
着物服を作るにしても、私自身のバックグラウンドというか精神性の部分とかが整っていないと良いものが出来ないし、お客様に喜んでいただけないと感じているので、そこを充実させるために努力しています。

あとは、京都に住まわせていただいていて、京都にご縁をいただいているので、着物はすべて京都で手に入れること、縫い手さんには納期を定めず、縫い手さんのペースでやっていただくことも大切にしています。

現在、製作部分は主婦の方や、空いている時間に縫いたい方々が担当していますが、ノルマなどを決めてしまうと、縫うことが好きだけどあきらめざるを得ないという方もいらっしゃると思います。ご自身の生活を第1にしてほしいので、納期を決めずにお願いをしています。

——— 納期がないことによる問題は起こっていないのですか?

Kanata:お客様にオーダーをいただくときも、ご了承いただいたうえで、作るようにしています。

また、基本的には、仕上がったものをそのまま世に出すだけなので、問題はないですね。

それ以上に、納期があることによる焦りから生まれるマイナスの方が大きいと思っています。私自身、締切に追われる生活をしていた時、本当にしんどかったので、美しいものを生み出すために、納期を設定していません。

Kanataとして社会に与えたい影響

——— ブランドを通して社会に与えたい影響はありますか?

Kanata:着物に触れさせていただくことで、私が知らなかった世界に気づくことが多かったんですね。

ただ、着物は敷居が高いイメージがあったり、なかなか手にする・目にする機会というのが少なかったりすると思います。

なので、Kanataを通して、古き良きものの美しさ、素晴らしさ気軽な形で皆さんに知っていただきたいです。

今後の展望や目標

——— これからやってみたいことや計画していることなどはありますか?

Kanata:茶道ドレスの制作に力を入れていきたいです。

洋服でお茶のお稽古をする場合、帛紗(ふくさ)をつけるためのベルトや、お稽古着が必要ですが、市販の服にはなかなか気に入るものがありませんでした
夫の母と一緒にお稽古に通っているのですが、母は腰の状態が良くなく、着物を着ることができなくなったので、母のお母さんの形見の着物で茶道ドレスをつくってプレゼントしました。着物が着られなくても気軽にお稽古できますし、母の形見も生かすことができる、一石二鳥以上だと思いました。なので、今後、茶道ドレス、特に思い出のあるお着物からお作りすることに力を入れていきたいです。

あとは、海外の方にも、販売をしていきたいです。

現在はメルカリShopsで商品を販売していますが、メルカリShopsだと海外で販売するのは難しいので、海外で販売できる仕組みを作りたいと思っています。

まとめ

今回は“織ものメイクKanataから”さんに、着物カジュアルを始めたきっかけどういったブランドなのか活動の中で大切にしていることなどをうかがいました。

Kanataさん、今回はインタビューさせていただきありがとうございました。

着物カジュアルの中でも、特に着物ドレスや茶道のお稽古着などとして使える茶道ドレスが気になるという方はぜひ、メルカリShopsを訪れてみてください。

オーダーメイドも受けておられるそうなので、気になる方はそちらもぜひ。

織ものメイクKanataから

-着物ドレス&茶道ドレス-

Lit Link:Kanatakimono

メルカリShops:織ものメイクKanataから

Instagram:kanata3523

最後までご覧いただきありがとうございました。

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この記事を書いた人

はじめまして、和-Yamato-です。
私たちは近年の日本経済/着物業界の衰退に対し、
着物リメイクという切り口で新たな突破口となります。
私たちは着物のリメイクを”Kimono Casual”と呼び、
海外への普及を目標としています。

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