interview
尾崎 泉
若い世代や海外の人々に着物文化を発信したいという想いから着物カジュアルブランド“izhaori”を立ち上げ
古い着物やリサイクル着物を再利用して現代着へと作り変え販売し、HAORIからブルゾン、シャツ、など幅広くアイテムを展開している。
着物カジュアルブランドizhaoriを0から立ち上げた尾崎 泉さん。
個性を出してほしい、着物を普段着にしたいという想いから着物から男女関係なく多くの人が着用可能な唯一無二のアイテムをつくっています。
今回はそんな尾崎さんにブランド立ち上げまでの経緯や着物カジュアル・今の日本人のファッションへの想い、今後の目標などを語っていただきました。
izhaoriを立ち上げたきっかけ
─── 着物カジュアルを自ら創ろうと思われたきっかけを教えてください。
尾崎 泉さん(以下、尾崎):私のおばあちゃんのすごく素敵な柄の着物を見て、着てみたいと思ったんですけどおばあちゃんの着物は小さすぎて着れないので、それをちょっとリメイクで普段に取り入れようとしたことがきっかけです。
─── ほかにもありましたか?
ハリウッドの女優さんが服を着こなすときに色柄をうまく使うのを長年見ていたこともあります。
色柄という面で見ると、着物の柄や色っていうのは日本にしかないすごくかっこいいものだと思ったんです。
ただそれを着物として着ると、現代の雰囲気にあわなくて、、、。
そのなかで、私は普段デニムをよく履くんですけど、デニムと着物の柄が合わさると、ハリウッド女優さんのような服をうまく着こなす方の着こなしを表現できそうな気がして。そういうところから着物を普段着にするという発想になりました。
着物カジュアルへのこだわり
─── 着物カジュアルに関して、大切にしているポイントなどがあれば教えてください。
尾崎:男女分け隔てなく着れる服ですね。着物カジュアルを選んだ理由の一つとして、男性も着物を楽しめるようにしたいというそもそもの発想もあったので。
─── 男性も楽しめる商品としては具体的にどのようなものがありますか?
尾崎:1番はやっぱりブルゾンですかね。アロハシャツは結構なさっているブランドがたくさんあって、男性でも着やすい服の一つかなと思います。
ただ、ブルゾンを創っているブランドはあまり見たことがないので、売りはやっぱりブルゾンですね。
─── 服のデザインなども尾崎さんがおこなっているのですか?
尾崎:着物を見て、“この生地にはこの形しか考えられない”みたいな発想から、作り手である職人さんに伝えて、雑誌の写真やサンプルの服を送って服に仕立ててもらう。柄が統一でない服など一部の服に関しては、配置や生地の使い方を職人さんと試行錯誤しながら作っています。
izhaoriとしての今後の目標
─── izhaoriの今後の目標はありますか?
ミラノコレクションのファッション展示会の1つであるホワイトに出店するのが、最大の目標です。
これを機に、誰かの目にとまり、何かしらの仕事が生まれ、世界中に“イズ”ブランドが広がっていけばいいなと思っています。
ただ、リメイクブランドであるがゆえに、バイヤーさんが来て、「何着かくれ」って言われても無理という難点があります。
なので受注の仕方などに課題はあるんですけど、1点物というのは強みでもあるので、やってみないとわからないことも多いですけどとにかくチャレンジしてみたいですね。
─── 他にも着物カジュアルを広めていくうえで悩んでいることや課題はありますか?
尾崎:海外で販売するとなった場合に、送料が大きな問題で、、、。ちょっと無理かもしれないって思うくらいの送料がかかるので正直びっくりしています。なのでより安く送る方法がないか私自身勉強して、模索しています。
着物カジュアルを今後広めていくために
─── 尾崎さんは今の日本人のファッションについてどう考えていますか?
尾崎:自分を表現されたりしている人もいると思うんですけど、特に若い人を中心に、特徴がないスタイルをされている方が多いなと感じます。
─── 着物などを着てほしいということでしょうか?
尾崎:街歩いてて30%くらいの人が着物柄のアイテムや着物の何かを着用しているとかであってほしいなと正直思うんです。伝統のものだし、すごくいいものなので、海外の方にもすごいな、日本らしいなって思ってもらえるようなスタイルをしてほしいですね。
─── 着こなし方がわからない方やそもそも着物リメイクを知らなかったという方もいると思います。こうしたアイテムと合わせるのがおすすめ、などあれば教えてください。
尾崎:黒いパンツと白シャツのような一般的なアイテムとはよく合います。ちょっとハードルが高すぎる、というような意見も聞くので、本当に身近に感じられるような着こなし方の発信もしていきたいですね。もちろん、お店に来てくださった方には着こなし方や普段の服との合わせ方などの提案もどんどんしています。
まとめ
今回はizhaoriの店長 尾崎 泉さんにお話しをうかがい、izhaoriというブランドが誕生した経緯やこだわり、今後の目標などをうかがいました。
今後は日本国内だけでなく、海外にも日本の着物カジュアルを、そして日本文化を積極的に発信されるようですね。
尾崎さんの目標である海外のファッション展示会への出店が達成され、個性を出すための手段として着物をリメイクしたアイテムを多くの人々が楽しむようになると嬉しいですね。
尾崎さん、改めて今回はインタビューをお受けいただきありがとうございました。
着物カジュアルや着物をリメイクしたアイテムに興味を持った方はぜひizhaoriにも訪れてみてくださいね。
最後までご覧いただきありがとうございました。
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